キャッシング クレジット カードローンのほんとのトコロ

むじんくん開発の裏側

むじんくん開発の裏側

全てはこの機械の開発が大きな歴史の変化をもたらしました。

 

1990年代初頭に国民はバブル景気を経験しそして何事にも前向きに生活を送っていた。
いや踊らされていたに違いない。金満ニッポン、ジパング。こそばいばかりの表現は、日本人の自尊心をくすぐり、そして微妙な感覚を麻痺させました。無意識のうちにお金を尊いものとして捉える意識が薄れていき、能天気に浮かれていた時代でした。その後日本は不況のどん底に叩き落される前の最後の宴を乱舞するかの様に・・・

 

その後後は担当店舗を隣、中いつもある光景を目の当たりにしていました。確かにわれわれは貸金業である。融資さえすればそれでいいのかもしれない。しかしそれ以前にわれわれは「客商売」であるという当たり前の事実がどうにも頭から離れない。心の中の小さな棘が引っかかる状態。

 

お客様はどうしてカウンターに座りながら緊張しているのか? お客様はどうして申込書に記入する際手元が震えているのか?そしてどうしてここに入りづらい空気が強く計ったように漂っているのか? 自問自答を繰り返す日々がしばらく続いていました。

 

そのひらめきはいろんなところから生まれました。
あるビジネスショウーの会場に赴いたその男はそこに展示されていた「テレビ電話会議システム」の前でふと足を止めました。頭の中に駆け巡ったが構想をメモリ取り他のブースを見て回るわけでもなくしばらくして会場を後にした。歩鳥のリズムが早くなる途中いくぶん口元の筋肉は緩んでいるのが自分でもわかりました。

 

そこからは一気に話を推し進めました。車内では疑問視する声も上がりましたが「出せばなる」を新年に具体的な契約機の開発システムの構築をお勧めサンプル機が完成しました。しかし第一印象は「不細工でカッコ悪いなぁ」と言う感じのものでした。もちろん誰に言うでもなく心の中でそっとつぶやきました。今では複合機と会っているfaxであっても、その当時は電話やスキャナーなどがそれぞれ単体でセットされている代物に過ぎませんでした。見た目はタダのでかい箱に過ぎませんでした。

 

 

【むじんくん 明と暗!!】

 

1993年7月暑い夏の日。人混みで溢れかえる東京新宿駅アルタ前に満をを期して投入された「むじんくん」。その向かいのスタジオアルタではタモリが「いいとも」と絶叫しているその当時、集客力抜群の地である事は間違いありません。こちらもそれにあやかりたいという気持ちでいっぱいでだ。いやがうえにも期待は膨らむ。
しかしおおよそ人間の意識の中に、自動契約機と言う概念が全くない時代でした。多少なりとも器具はしていたものの、まさかここまでとは思っていませんでした。当初キャッシングの無人契約機の「むじんくん」はまさにそのとおり人に使われることもなくまさに本当の「無人」のままでした。

 

無人契約機を設置した影響で店舗は狭くなってしまう私、オペレーターの教育は必要になるという状況で、その目論見は見事に外れてしまいました。変ななものを見る目、そしてどこからともなく漏れる冷笑・・・
発想の是非はさておき、現場では単なる邪魔者でしかなかったのです。しかも当初、新宿と博多の2カ所だけにしか設置していない者だから、大々的に宣伝を打とうにも手が施さない事情もまた歯がゆさに拍車をかけました。

 

その後半年余り「むじんくん」は社内外の悪評・不評を受けそしていつものように「ほぼ無人」のままくすぶっていました。

 

しかし転機はそんな時代にやってきました。約半年間街頭でのチラシ配布を行ってきた成果が少しずつ現われるようになってきたのです。それはやがて口コミとして広がり、人は人を呼ぶかのごとく利用者が増殖し始めたのでした。そうなれば知れたものです。伝統と自動契約機、どちらが心理的負担が小さいかといえば、わざわざ説明するまでもなだろう。

 

その目新しさがメディアにも紹介されるようになり、ある種社会現象にまで発展することになりました。日本経済が急降下を描くのとは対照的に「無人契約機」の台数は爆発的に増加の一途をたどっていくことになりました。

 

 

【エピローグ】
光陰矢のごとし。あの暑い夏の日からもう10年以上が経ちます「むじんくん」の成功を受けて、他社もこぞって自動契約機の導入を急ぎました。そして今ではそれは新規申し込み獲得のスタンダードチャンネルにまで成長を告げました。いやもはや、これなしではありえない世界になったといってもいいのではないでしょうか。各社新規申し込みにおける、その圧倒的比率が何よりの証拠になります。たかが自動契約機と言うなかれ。「むじんくん」が業界残した足跡は、そこはかとなく大きいのです。

 

先日ポケットキャッシングでお金を借りたことを友人が私に話しました。私はこのことを全く知らなかったのです!


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